82.結果2


82.結果2

子はお笑い芸人を目指していた。

正確にはお笑い芸人には、既になっていた。
お笑い芸人の仕事が少なかったため、
お笑い芸人として成功を目指していたのだった。

そんなある日の事。
アルバイト先で、IT企業の素敵な男性との出会いがあった。

その後、しばらくしてA子は選択を迫られた。
お笑い芸人での成功を目指し続けるか?
それとも、IT企業の男性と結婚するか?
どちらを取るかの選択だった。

参考のため、芸人仲間を考えてみた。
途中で辞めて幸せな家庭を築いた人もいる。
一方で、芸人の道を諦めず、続けていったことで成功した人もいた。

悩みに悩みぬいた結果、どちらにしても、自分で決めたことなら後悔しないと思った。

それでも、ここまで全ての人の反対を押し切って死物狂いで頑張ってきたため、簡単に決めることは出来なかった。

そこで、選択で悩んだ際の専門的アドバイザーとして、最新型のコンピューターを駆使した占い師の噂が耳に入った。

どうやら、かなり精度が高いらしい。

A子は「参考にはなるかも」と思い、相談することにした。
すると「結婚を選べば、不幸な結果になり、お笑い芸人になれば、成功する」と言われた。

ここまで明快に言われると、A子も影響を受けずにはいられなかった。
そして、結婚を断ろうとした結果、どこからか頭に声が聞こえてきた。
「そのアドバイスは参考にしては駄目」

それは自分の声だった。
「そのコンピューターは二十年先までしか計算できないわ」

A子は、それを聞いて驚いた。
「今のあなたは10年後、突然自分の過去に話しかけられる能力を身につけることになるわ。
私は三十年後の未来から話しかけているの。
あなたはお笑い芸人になると、有名になって天狗になり、挙句の果てに闇営業に出てしまい、社会からはじき出される結果になるわ」

すると、別の声が聞こえてきた。
「結婚を選んだ三十年後の私よ。結婚を選んだことで、大変な思いもしたけど、それを乗り越え、今では幸せになっているわ。こっちを選んで良かったと思っているわ」

それを聞いたA子は、答えた。
「そっか。なるほど。じゃあ、お笑い芸人の方を選ぶことにするわ」

それを聞いた、未来のA子二人は驚いた。
「え!せっかく教えてあげたのに、なぜ?」

A子は答えた。
「だって、四十年後の結果は分からないじゃない。
それに闇営業に出なければ結果も変わるわよね」

未来のA子は二人揃って相槌を打った。
「なるほど」

補足

「結果が良ければ全て良し」だとすれば、死に際にどうなるのかが大事だということになるのだろうか?
それとも経過として、どう生きてどう感じたかが大切なのだろうか?
だとしても、結果が悪ければ、全て台無しになってしまうと言えないだろうか?

そこに運が関わり、道徳的なことが加われば、途端に難しい問題となる。

例えば、スピード違反で捕まった時「他にもスピードを出していても捕まらない人間もいるのに、運がなかったから結果として捕まってしまった」とすれば、不注意な事故も全て同じ事になり、運が良けりゃ全て良しとなってしまうだろう。

或いは、結果はどうあれ、全ては当人の考え方や感じ方次第になるのだろうか?
※当ブログで取り扱う物語はフィクションです。実在の人物、団体、事件などとは一切関係ありません。

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