46.運命

 46.運命

男は、ドラマを観ていた。
観続けているうちに、主人公にも感情移入してきたのだった。

主人公に、ピンチの連続が訪れる。
しかし主人公は裏切り者に気づかず、まだ信じている。
それどころか、主人公は、神に祈りだした。
「このピンチを何とか乗り越えられますように」

A男は我慢出来なくなり、思わず口に出した。
「何やってんだ。はやく気づけよ。俺が中に入れるなら、入っていって教えてやるのに」

もちろん中に入れるわけもないため、A男は観念して見守るしかなかった。

A男は「あ~面白かった」と言うと、ドラマを観終わり私生活に戻った。
A男の生活もドラマに引けを取らず、ピンチが続いていた。

A男はピンチになる原因となっている、同僚が裏切り者だということに気がついていなかった。

A男は呟いた。「クソッ!どうすればいいんだ」

A男はあらゆることを試した後、どうしようもないことを悟り、最後に神に祈った。
「これだけ信じ、努力も精一杯しているのに、なぜ、神は助けてくれないんだ!神はいないのか?」

その様子を液晶画面で観ていたB男は、思わず口に出した。
「何やってんだ。はやく気づけよ。俺が中に入れるなら、入っていって教えてやるのに」

すると、どこからか呟く声が聞こえた。

「フフフ。君たちには干渉するのは無理だよ。文字通り、見守るしかできない。
干渉できるのは、神を超えた唯一無二の存在、私しかできない」と言うと、作者は次でいかにハラハラドキドキさせる展開にもっていこうか、悩みに悩んでいた。

作者は呟いた。
「お~神よ。私の頭の中に、アイディアを降りてこさせてください」

補足

仮に私達の人生が誰かが創ったシナリオだったとしたら、どうなるだろう?
運命に導かれるまま考え動いているとしたら、出来ることにも限界が出てくるといえるだろう。

実際に、出来ることそして考えられる事には限界がある。
そして、そのシナリオで作られた物語を楽しむ視聴者がいたとすれば、神が存在したとしても、干渉できないのも納得できるし、思い通りにならないアクシデントやピンチといった状況が起きるのも、妙に納得出来てしまうといえるのかもしれない..

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※当ブログで取り扱う短編小説の物語はフィクションです。実在の人物、団体、事件などとは一切関係ありません。

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