47.複製


47.複製

は謙虚な性格だった。

ある日の事、Aは命に関わる大きな事故にあった。
Aは助かる見込みはないと思われた。
その時、既に生命科学でコピーを創ることができたので、Aと全く同じコピーが作り出されることになった。

ところが、その後問題が起きた。

死ぬと思われていた元のAが、助かったのだ。
命が助かったのに、どんな問題が生じたのか?

それはAが二人になってしまったということだった。

今更殺すわけにもいかない。
そこでA同士は話し合った。
「君がオリジナルだから、僕は死んでも文句は言えない」
「いやいや、本来僕は死ぬべき人間だったのだから、君は何も悪くない。僕が死ぬべきなんだよ」

お互いに同じ様に考えていて、譲らなかった。
そこで、お互いに名前を変え、整形を施し、別々の人生を歩むことにした。

それから三十年後..

ある仕事の取りひきで、偶然二人は組むことになった。
すると、二人はお互いが元はAだった人間だと全く気がつかないまま、プロジェクトは終わったのだった。

補足

元が同じ人間だとしても、環境で全く違う性格が形成される可能性がある。
スタートが同じでも、経過の中で作られていくといえるだろう。
いわんや、顔かたちや肩書などが違ってきた場合、世間からも違う人間だと認識されたとしても不思議ではない。
私達の存在は、継続させた経過の中にのみあると言ってみてもいいのかもしれない。

であるなら、一人の人間を七十億コピーした場合、果たしてどうなるのだろうか?

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